2020-01-01から1年間の記事一覧

来年はもっと何か書けたら良いな。いや書くぞ。きっと、多分。

べつに誰に頼まれているわけでもないし、ブログなんて書かなくても良いのだ。けれど私は書きたいし、書かなければ、とも思う。 そのくせ、年に数回しか更新しない。自分の願望と決意を裏切り続けている。年末になり、ああ今年もたいして書かなかった……という…

手ごたえ

「打鍵感」という言葉がある。パソコンのキーボードを打つときの感触のことらしい。2〜3万円もする高価なキーボードのレビュー動画で、YouTuberがこの言葉を連発していた。「このキーボードは打鍵感が素晴らしい」「こちらは打鍵感が物足りない」というふ…

読書メモ:いしいしんじ『ぶらんこ乗り』後編|ぶらんこ、引力、ふるえ

↓前編 chomast.hatenablog.com ぶらんこ乗り (新潮文庫) 作者:いしい しんじ 発売日: 2004/07/28 メディア: 文庫 前編を書いてから20日以上たって、やっと読み終えた。一気に読んでしまうのがもったいなくて、おちつける時間だけをつかって少しずつ読みすす…

読書メモ:いしいしんじ『ぶらんこ乗り』前編| 私が読む本の中の「私」が読むノート

いちばんたくさん本を読んでいた頃は、電子書籍が出てきたばかりで、私もまだ紙の本を読んでいた。図書館で借りたり、買ったりして、読む。家に置いておける本の量に限りがあったのと、お小遣いにも限りがあったので、買った本もほとんどは売ってしまって、…

あたらしい朝がきた(退職後1日目の日記)

新卒で入って5年勤めた会社を昨日、退職した。正確にはまだ有休消化中だが、今日は退職後1日目のあたらしい朝だ。 私は整理整頓が苦手だ。捨てるのが苦手なのだと思う。思い切らないとものを捨てられない。昨日は入社してから5年間でためこんだあれこれを…

はじめての絶望

絶望。と呼ぶのは少し違うのかもしれない。でも望みが絶たれたのは確かなので、絶望というタイトルをつけた。広大な海原を見て自分の存在のちっぽけさを思い知るという話はよく聞くが、それに似ている。私の場合、それは青い海ではなく、本の海だった。 物心…

私の愛したインターネット

あの頃、インターネットの住人たちは皆それぞれに自分の家(ウェブサイト)を持っていた。家は手作りで、思い思いのコンテンツ(イラスト、小説、詩、音楽、日記、等々)が飾られていた。掲示板やチャットルームに感想を書き残すと、返事がもらえたり、こち…

気持ち悪い褒め方

10代の女の子がSNSに載せた手料理の写真に、「美味しそう! 良いお嫁さんになれますね!」というようなコメントが付いていた。たまたまそれを目にした私は、うえー、気持ち悪い、と思った。胸の奥が波立ってそわそわしてイライラするような、そんな気持ち悪…